Space 座標と Body 座標
リー群上のハミルトン系を考えるときに出てくるのが Space 座標と
Body 座標の話。Abraham & Marsden の本に詳しく解説があるが、
他の一般の力学の本にはあまり触れられていないので、まとめておくことは
意味があるかも。今までの一般的な力学の公式との対比は
数値計算エンジンを作った後でも無駄ではないだろう、というわけで。
リー群Gの点gにおける接空間を単位元の接空間(すなわちリー環)
と同一視するための方法として、
- 左移動を使うのが Body 座標
- 右移動を使うのが Space 座標
リー群G(例えば回転)が左から空間V(例えば3次元空間)に 作用している場合を考える。リー群上の「運動」とは リー群上の実数でパラメーター付けされた曲線 g(t) のことだとすると、 Vの中の点pをとって、g(t)p はVの中の曲線を表す。 (例の場合、回転直交座標系の固定点が座標系が回転することで 直交座標系の中で回転する、ということ) その時刻 t における微分を考えると
d/dt (g(t)p) = X_S#(gp) = g X_B#(p)が成り立つ。X_S は g(t) の時刻 t での微分の Space 座標での値。 X_B は同じく Body 座標での値。#は基本ベクトル場を表す。 これは角速度(基本ベクトル場)が与えられたときの大域座標での 速度を求める公式(角速度と位置との外積)に対応する。 Space 座標で表された基本ベクトル場に対して gp という大域座標の値 が使われ、Body 座標で表されたものに対して、p という局所座標の値が 使われる。