コモンズ(ローレンス・レッシグ)翔泳社
なぜ今さら、とか言われそうだが、内容の断片を知ってはいたが、
知人に勧めたりしたこともあって、初めて通して読んでみた。
本の内容は、インターネット上のイノベーションの鍵となっているものは何か、
アメリカでおこっているネット関係の訴訟の背景にあるものは何か、
オープンソースはなぜ受け入れられているのか、企業がビジネスとして
オープンソースに貢献する理由は、などと言う問いに対する答えを与えている。
いや、答えと言うよりも著者の立場(法学者)からの見方、問題提起を与えていると
言った方がいいかもしれない。
技術者の観点からは、「オープン」であることの価値は直感的に感じているものだが、
それを「コモンズ」と「レイヤー」という概念の下、様々な例を引合に出して
検証している。特に後半の特許や周波数のコントロールがイノベーションに与える
影響を論じたところは、鋭い分析。インターネット、特にオープンソースについて
研究する場合のもっとも基本の土台となろう。学部レベルにとっては、教員にとっても
学生にとってもネタの宝庫と言ってもいい。