The S.O.U.P. (川端裕人)角川文庫
「リスクテイカー」も面白かったが、これも最高。 ネットを舞台にした冒険ファンタジーとでも言うべきか。 サイバーテロリスト集団とハッカーとの対決、 ネットゲーム開発者が没頭していく様子、 ひきこもりの少年がクラッカーに仲間入りする過程など、 どの描写も息もつかせぬ面白さ。そしてアメリカ大統領まで登場する スケールの大きさ。
ネットを破壊しようとするサイバーテロリストも含めて 登場人物はどこかネットを信じているのが感じられるとともに、 ネットの危うさもまたさらけだしている。小説の中のバーチャルとリアル、 そして小説の外のリアルが錯綜してくる。 ネタばれしないように小説の感想を書くのは難しいんだけれど、 今年読んだ中で一番のエンタテイメント小説。単行本は2001年刊行なので、 技術的には古い話題もあるにはあるが、今のインターネットのしくみを 知るための参考書にもなるかも。