食の精神病理(大平健)光文社新書
精神病理といっても堅苦しい本ではなくて、童話のおける「食」 の謎解きから始まって、「ふたりの自分」を精神科的な視点で分析した エッセイ風の本。大平氏の他の書のように精神科の症例から分析している 部分は少ないので、ちょっと期待外れではある。
しかし、「食」と言う視点から童話を見直してみると言うのはとても面白い。 幼い頃に読んだ童話の記憶をよみがえらせながら、著者の指摘で はじめて、その童話の今まで見えていなかった部分に気づくと言う、 楽しい読書体験ができた。内容はネタばれになるので、読んだ人のお楽しみ。 後半部分は一般によく言われていることを、ちょっと味付けを変えた程度の 文章で、いまいち、かな。