犀角(Diceros Horn) 2004 08 02

とくながの「書き散らかし」です

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Mon, 02 Aug 2004

「天才はなぜ生まれるか」正高信男(ちくま新書)

久々のヒットである。時間を忘れて引き込まれてしまった。 題名の示すような心理学や幼児教育の本ではない。 エジソンやアインシュタインなど誰もが知っている天才たちの 独創性がハンディキャップから生まれたものであるという説を 唱えている本である。
伝記ものとしては、それぞれの主人公の足跡をたどるわけでもなく、 業績の紹介もおざなりである。しかしいくつかのエピソードから、 障害があるがゆえに彼らが独創性を発揮し得たのだということを 解き明かしている。また、今までの多くの伝記作家や歴史家が 美化してきたことに対して、別の見方を与えていることも面白い。
日本の初等教育は欠点を矯正することに重点がおかれているし、 実際全体の底上げという意味では、詰め込み型の教育にも効果はあると 思ってきた。しかし、この本に書かれていることを信じると、 程度の差はあれ、欠点を矯正しようとするあまりに、本来発揮されたはずの 独創性が失われてしまわないようにしなければならないだろう。
なんて難しいことを考えなくても、読みものとして最高の面白さ。 おすすめ。

posted at 04:14 | category: /book | 固定リンク(「天才はなぜ生まれるか」正高信男(ちくま新書))