シングル化する日本(伊田広行)洋泉社
刺激的なタイトルだが、経済学者による家族の問題の分析と新たな社会の提言を行った本。
第一章、第二章で結婚、家族、少子化の問題を様々な統計データを元に分析。これ自体は他の本でも行われているし、新たな視点が加わったと言うものでもない。問題意識の再確認と言うところ。これから出生率が回復すると言う仮定の下に年金を設計している役人とは問題意識を共有できていないんだろうな。そういうことがこの本の主題ではないので、これ以上は自粛。
後半が「シングル単位」社会の提言。題名に「シングル化する社会」とあるが、「シングル化」しているのではなくて、「シングル単位の社会」にしてはどうかと言うものなので、題名は単に戦略的なものだろう。
シングル単位の社会の理念は基本的に賛成。著者の言うシングル化社会では、雇用の問題、年金問題も解決するとしている。ただし、あまりに理想的な社会を夢見ているような気がする。問題は今の政治状況の下で、それをどのように実現するかと言うことだろう。