「水素エコノミー」ジェレミー・レフキン著(NHK出版)
この本で「脱炭素化」と言う言葉を始めて知ったが、その究極の形が「水素」である。 水素自身はどこにでもあるが、エネルギーを取り出せる形で存在しているわけではない。 そういう意味では電子と電気の関係に似ているのかもしれない。アイスランドは1999年に 化石燃料を一掃し、水素エコノミー国家を目指すと宣言している。
もちろん水素を生産するのに化石燃料や、化石燃料から作られた電気を使うのであれば問題の解決にはならない。太陽光発電や風力発電のコストが下がり、そこから生産される電力から直接水素を生産できるようになればいいのだが。電気に比べてのメリットは、水素は貯蔵できるという点である。電気も充電地などを使えば貯蔵できるが、効率が悪い。著者はさらに、燃料電池によって発電が中央集権型から分散型に移行することでWWWと同じような水素エネルギーウェブHEWができるという。 夢みたいな話だが、可能性はあるのではないか。技術的なものよりも、インフラの整備といった初期投資が化石燃料の枯渇までに間に合うかどうか問題。
ちなみに時間のない人は8章と9章だけ読んでもいいと思う。