AIC を計算してみる
AIC の計算の仕方がわかったところで、時系列分析の自己回帰モデルの次数を 決定するために使えるかどうかを考えてみる。 そこで、z を標準正規分布に従う乱数として、
an = an-k + rzのような確率過程を考えて、コンピュータシミュレーションで 時系列(1000項)を生成する。それに対してAICを計算すると、 k次のところで急激に小さくなり、その後は次数に対して少しずつ 増加していく(ほとんど一定と言ってもいいくらい)。 完全なランダムな系列(独立同分布に従う時系列)の 場合は、AICの値はわずかながら次数に対して増加していく。 このことで AIC がどれだけ有効かを確認することができた。
ところが、である。東証一部上場の株式会社の終値を時系列と見て、 AICで自己回帰モデルの最適な次数を計算してみようとすると、 次数に関して単調減少するのである。 このことからも、株価の時系列が単純な自己回帰モデルでは 表現できないことの一つの証拠になるのではないかと言う気がする。 次数に関してAICが単調減少するような確率過程を考えることができれば、 それで株価の時系列を近似できるのかも知れない。